リンゴ酒に使用される主要品種
リンゴ酒を製造する際には、いろいろなタイプのリンゴを使用します:酸味のあるリンゴ、苦味のあるリンゴ、甘味のあるリンゴ、そして甘酸っぱいリンゴです。使用するリンゴのうち50%は酸味のあるもので、苦味のあるものが30%、甘味もしくは甘酸っぱいものは20%です。
リンゴ酒の生産者によって使用する品種も様々ですが、以下にご紹介するリンゴは、リンゴ酒製造によく使用されている主要品種です
- 酸味のある品種:ウルディン、ガシロカ、ボスト・カントイ、ウルテビ・アウンディ、イバラ、チャラカ、マントニ、ヴェルデ・アグリア等。
- 苦味のある品種:メルカリン、ゲサ・ミニャ、モコ、モソロア、パツォルア、ゴイコエチェ、アリツァ等。
- 甘味のある品種:ビスカイ、ブスティン・サガラ、ウガルテ、モコテ、マシメラ等。
- 甘酸っぱい品種:サルチピ、アマ・ビルジナ、ペレスティナ、ウダレ・マロイ、エレシラ等。
続いてこれらのうちの、いくつかの品種の特徴についてご紹介します。
- エレシラ:色は緑・灰色で、果皮は薄く、硬くてざらつきがある。花の開花時期は遅く、実が熟すのは12月の前半。酸味と、甘酸っぱさがある。醸造データ:塩分:150-180mEq/L、タンニン:1.4 -1.6g/L.
- ゲサ・ミニャ:緑色で果皮は厚い。毎年多く生産される。花の開花時期は平均的。実が熟すのは10月の後半。苦味がある。醸造データ: 塩分:40mEq/L、タンニン:3g/L.
- ゴイコエチェア:色は赤・緑色で、果皮は薄くて柔らかく、線が入っている。生産量は多いが、実を付けるのは1年おき。花の開花時期は平均的。実が熟すのは9月の後半。酸味と甘酸っぱさがある。醸造データ: 塩分:80-100mEq/L、タンニン:1.5 -2g/L
- モコ:色は赤で緑の部分も少しある。果皮の厚さは中ぐらい。毎年生産される。花の開花時期は早めから平均的。実が熟すのは10月の前半。苦味がある。醸造データ:塩分:180-200mEq/L、タンニン:4 -6g/L.
- モソロア:色は黄緑で、果皮は薄くざらつきがある。他のほとんどのリンゴと同様に、実を付けるのは1年おき。花の開花時期は早めから平均的で、実が熟すのは10月の後半。甘味と苦みがある。醸造データ: 塩分:40-50mEq/L、タンニン:2.5 -3g/L
- チャラカ:色は緑・灰色で、果皮は薄くざらつきがある。毎年多く生産される。花の開花時期は早めから平均的で、実が熟すのは10月の前半。甘酸っぱい。醸造データ:塩分:120mEq/L、タンニン:1.4-1.6g/L
- ウルディン・サガル:色はピンク・緑色で、果皮は薄くて柔らかく、くすみが際立つ。生産量は多いが、実を付けるのは1年おき。花の開花時期は遅めで、実が熟すのは11月の前半。甘酸っぱい。醸造データ:塩分:80-100mEq/L、タンニン:0.8-1g/L
- ウルテビ・アウンディ:色は黄緑で、果皮は厚くて硬い。毎年多く生産される。花の開花時期は早めから平均的で、実が熟すのは10月の後半。酸味、もしくは甘酸っぱさがある。醸造データ:塩分:100-120mEq/L、タンニン:0.8-1g/L
- ウルテビ・チキ:色は黄緑。生産量は多いが、実を付けるのは1年おき。花の開花時期は遅めで、実が熟すのは11月の前半。酸味と甘酸っぱさがある。醸造データ: 塩分:80-100mEq/L、タンニン:1.2-1.5g/L
リンゴ酒に使われるリンゴ
リンゴの品種